駅メモ夜行バス睡眠部

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【乗船記】宮崎カーフェリー「フェリーたかちほ」神戸港→細島港【2023.08.05】

 宮崎カーフェリー(略称:宮カー MCFなど)はふだん兵庫県神戸港から宮崎県の宮崎港を結ぶ航路を運航しています。荒天の日は基本的に第二基準航路(瀬戸内海経由)での運航*1になるのですが、その際稀に宮崎側の着港を日向市の細島港に変更することがあります。近年では2019年8月12日、2020年9月1日、2021年2月27日などにこのような運航をしています*2*3

 

 細島港は日向市にある港湾で、今もRORO船等の貨物船やクルーズ船が出入りしています。フェリーについては宮崎港より先に整備された都合もあり、1971年から川崎・神戸・大阪・広島などに就航していましたが、宮崎港整備完了後のシフト、航路廃止なども重なり、2005年に貝塚航路と川崎航路が休止され、定期航路が消滅しています。そのため現在フェリーで細島港に入港するのはこのイレギュラー運航時のみとなります。

 

 細島港より南は日向灘の波風がもろに吹き付けるため、荒天による遅れを減らすために航行時間を減らすため、細島港が天然の良港であり安全なため、などいくつか理由は考えられますが、いずれにしろ年に0~1回程度でしょうか、このようなイレギュラー運航が行われています。

 

旧船:みやざきエキスプレス←         →新船:フェリーたかちほ

 2022年、宮崎カーフェリーは「シンセン!新船!」と銘打って2隻の新造船を投入、旧船を置き換えました。関係ないですがその頃「9000(円)!旧船!」とからかわれていた某会社は1万円を超えましたね。こわいなあ。
 新船でのトライアル(試験運航)でも細島港に入港していましたが、営業の実績はしばらくありませんでした。

 2023年8月4日、宮崎カーフェリーの発表にTLの全オタクが食いつきました。「台風6号の影響により8月5日の下り便は細島運航」と*4
 幸運にも私はたまたま関西に居たので、大慌てでその後の予定変更を決定、乗船と相成りました。


 電話予約を済ませ、神戸フェリーバスに乗り神戸港に到着、受付をします。


 モニターでは細島運航の案内がされていました。「日向行のご案内(月~土・連絡バス有り)」というファイル名だったので、日曜運航の場合と連絡バスがない場合もあるのでしょうか? 使う日は来るんでしょうか……


 ということで乗船。乗船時に「送迎バスはご利用ですか?」と聞かれましたが、船内に送迎バス利用者名簿(日向市駅行きと宮崎駅経由宮崎港行き)があり、そこに書き込む形でした。
 部屋はお金がないので一番安い雑魚寝のツーリストにしました。個々に充電設備はありませんでしたが、15人部屋に5人とそこまで混んでいなかったため、コンセントから適当に引っ張ってこれました。乗船券に「入港地変更(日向細島)了承済」の印字があるのはかなりレアだと思います。たぶん。
 船内の営業時間は、浴室が6:30からに変更になっているほかはすべていつもどおりでした。


 細島港はボーディングブリッジがないので車両甲板から歩いて降りることになりそうです。わくわく。
 いつもの現在地表記は第二基準航路こそ対応していますが、細島入港には対応していませんでした。もっとも、テロップで細島入港である旨は出ていました。あと律義に三橋通過時刻は書いてありちょっとうれしいかも?


 夕ごはんです。バイキングで1,800円でした。あまり話題にはなりませんが宮崎カーフェリーもふつうにおいしいと思います。ちなみに宮崎カーフェリーは割とよく途中で品目が変わることがあるので、おなかの容量は計画的に。

ファンネルのトンビは日本カーフェリー、マリンエキスプレスのものを踏襲。かっこいい。

 明石海峡大橋、もう何度もくぐってますが宮崎カーフェリーでくぐるのはレアな体験ですよね。なぜかフェリーたかちほでくぐるの2回目なんだけど🤔*5。乗組員の方がぞろぞろと窓際に集まって見ていたのが印象的でした。


 なんか開催されていた謎解きをクリアし缶バッジをもらっていたら、瀬戸大橋が近づいていました。23時ごろです。


 おはようございます。朝食の放送で起きました。めっちゃ天気悪そうですがまだ雨は降ってませんね。波もそれほど高くなく(3mなかった模様)、大して揺れていません。
 朝食バイキングは700円。けっこう安くていいですね。おいしいです。


 タグボートもやってきて細島入港は間もなくです。ちなみに左の写真の水色の屋根の建物が旧ターミナルのようです。現在は八興運輸というRORO船の会社*6の社屋になっているみたいです。


 なるほど確かに名残があるような気はしないでも……?


 クルーズ船向けの歓迎に歓迎されながら8時10分ごろ入港。送迎バスも待ち構えています。


 30分ほど経過し8時40分ごろ、送迎バスにも乗らない原義徒歩下船が案内され無事下船。送迎バスは船内まで乗り入れたようです。

マジックミラー号を模した社用車らしい。びっくりした。

 

着岸した岸壁への案内

こうして見ると、左側もフェリーが発着していたであろう岸壁が見える
元ターミナル側に残る案内
確かにここはフェリー岸壁だったっぽい

廃止されたターミナルの中ではかなり幸せな方だと思う
ほかの会社にちゃんと使われてるし、後輩が入港する姿をたまに見れるのだから

2006年に解散されたマリンエキスプレスの文字が残っていた
旧ターミナルとの分岐点にある青看、「フェリーのりば」の文字の跡が見て取れた
上の「360m区間有料道路」の文字列は小倉ヶ浜道路(2013年無料開放)


 細島港周辺はいろいろなものが残っておりなかなか見ごたえがありました。ほんとに乗れてよかったです。

 

 

 

 



 追記1:気温は28℃くらいだったのですが、湿度90%のなか大きな荷物をもって5kmほど歩いて探索していたので熱中症になりかけました。聡明な読者の皆様はそうはならないとは思いますが、おたがい気を付けましょう。野生の自販機が生きててよかった。

 追記2:はてなブログ公式で画像の遅延読み込みが対応したみたいです。そのためlazyloadを実装していないのですが、以前と比較していかがでしょうか。もし問題点が出ていたら教えてください。よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

*1:これはちょくちょくあります

*2:余談:2013年7月12日には記紀編さん1300年記念クルーズとして細島行になったイベントもあった模様です。

*3:余談2:細島着の方が多いですが、細島発の場合も少数ながらある模様です

*4:ちなみに8月6,7日は欠航と記憶しています。

*5:フェリーたかちほの就航初日(2022.04.15)も第二基準航路でした

*6:前は人のみでも乗船できたようですが、最近はもう一般客相手は車付きでもやっていないようです。